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_氏インタビュー.txt


_国_町在住_氏インタビュー


_族に対しての有力な情報を持つ人物に話を聞けた。_族が居る国と地域、そして口伝を聞けた。




『その部族は雄を絶対視する。雄を見せたものは何であれ傷つけることは許されない。


雄を見せなかったものは雄を「はく奪」される。


雄を堪えられない者は「外」に帰される。


雄を見せ、雄を堪えた者は「全ての雌」を与えられる。』



以前別の人物に聞いた場所と一致、インタビュー者は互いに別の国、予想通り様々な国に渡り口伝として伝わっている。




〇〇新聞記事「有名女性格闘家失踪!」


有名女性格闘家の_氏が3日前から失踪していることが彼女と関係している複数の団体から発表された。_氏の携帯が〇〇国際空港内で発見されたため海外へ移動した可能性が高いとのこと。誘拐の可能性も視野に入れ現在警察が捜索中。


_氏は〇年に空手道〇〇選手権にて優勝、その後大学女子ボクシングへ転向後〇〇杯で優勝、大学卒業後レスリング〇〇杯女子柔道〇〇大会優勝、大学卒業後格闘技と並行してボディビルの大会にも出場、〇〇選手権優勝。




友人S氏インタビュー記録


そうですね、彼女とはボクシング部で知り合って。結構一緒にいましたよ。少し硬いですけど義理も堅くて何より熱量がすごかったですし、一緒にトレーニングしてるとこっちもやる気になるんで。うちの部って結構名門って言われてるんですけど彼女はその中でも頭が抜けてましたね。肉体の練りあがりが凄まじくて何より全部大きいんです、確かインターハイにも出てましたよね?それ抜きにしても才能あるなぁって。


飲み会の時に一回男子の方のボクシング部のグループに手を出されかけたんですよ、それも無理やり、彼女全部大きいんで丁度良かったんでしょうね。そのまま彼女外に出ちゃって、まぁすぐ帰ってきたんですけど。後で聞いたら全員下半身出したまま胸骨粉砕されてたらしいです。内容が内容なので男達の方も何も言えなくてそのまま流れたそうですけど。


手掛かりになるかは分からないですけど彼女って結構変なオカルト?とかも好きみたいで。何でしょう、昔テレビでやってたみたいなアマゾンの奥地~とか、そっち系が好きみたいで。はい、学部も民族学系の専攻とってましたよ。いえ、私たちに話したりとかはなかったですけど一回そういう本を彼女のバックから見つけて。ほらコンビニとかにあるB級っぽいまとめ本みたいな、そうです、それを見つけて。これどんな本?って聞いたらさっき言った話が出てきたんです。その本自体はかなり昔に発行されたやつみたいでかなり読み込んだ跡がありましたね、付箋なんかも張ってました。


S氏インタビュー記録より抜粋




口伝まとめ.txt


口伝の内容から雄に対しての反応は予想がつく、逆に外から来た雌にはどう反応するのか。


おそらくだが強い雌は歓迎されるだろう。その部族の成り立ちを聞けば予想がつく。様々な大陸から集まった雌が密林で集落を起こしたのが始まりらしい、この雌たちも遭難者だろう。雄を絶対視するのは生存戦略のうちでもあるのは想像できる。雄が少ない密林では1対1のつがいでは到底足りない、一人雄を見つけたら全雌に種を蒔いてもらうまで放さなかっただろう。その為には強靭な肉体が必要だったはずだ、雄を逃がさないため、強い子孫を残すため。そして子を産み続けるため「身体の大きさ」も必要なはずだ。


なら今の私がする行動は一つ、最優先は肉体を作り上げることだ。今まで強さを重要視してきたがそれだけではだめだ、スポーツ的鍛錬ではなくもっと高重量を扱わなければならない。目標はおおよそ4年、遅くても6年以内には作り上げる。






願望


 私は昔ある本を読んだ、コンビニに置いてあった都市伝説をまとめた本。それをねだって買ってもらった。その中に『密林奥地に住む男を狩る謎の原住民!』この記事を見つけた、他の人から見ればひどく嘘っぽい、少しの下ネタも入り女子受けの悪い内容だったかもしれない。だが私はそれに強く惹かれた。私の願望、それは雌として扱われること。


 女性ではない、雌として扱われることだ。外界から閉ざされたところで徹底的に雌に徹する、それに憧れた。ドアの隙間から一回だけ雄を見た、よく見る顔とは不釣り合いな雄を象った造形。それを見たときに強く憧れたと同時に酷く落胆した。必死さがない、片方は静かに息を荒げもう片方は静かに甘い声を出す。子孫を残す行為なのに雄も雌も感じない、その光景もまた不釣り合いに見えた。


 買ってもらった本がきっかけとなりその国のこと、その密林のこと、その民族のことを調べ始めた。年を重ねるごとに、知識が積み重なるほどにその本が私の原動力の中心になった。何度もそのページを見て雄と雌を想像しながら自慰に耽った。たった見開き2Pの記事だがそのページに書かれてある全ての情報を調べた。民俗学を専攻し始めてから一気に加速した。フィールドワークやインタビューを重ねるうちに似た口伝が伝わっているのに気付いた。


 それと同時に私自身も雄を見る機会も増えた、全然駄目。何も分かってない。人の目から閉ざされた程度じゃ何も雄を感じれない。ましてや萎縮なんて論外だ。やはり国単位で閉ざされていないと、外界から一切遮断され追い詰めらて尚、雄を見せる者こそがいい。


 既に情報は集まった、あとは私の方だ。



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