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「はぁ~……」

2023年1月――。
一人の男が溜息をつきながら近所の寂れた神社へ初詣にやってきた。
この男、不景気のあおりを受け昨年いっぱいで勤め先から解雇されてしまったのだ。
「どうか職が見つかりますように!」
なけなしの賽銭に願いを込め、パンパンと手を叩く。

その帰り道、何気なく境内を歩いていた男は、奥まった隅の一角を見て違和感を覚える。
「あれ……?ここ、普通狛犬か何かが置いてあるよな」
やや苔むした小さな台座。気になった男が周囲を調べると、茂みの中に薄汚れた石のようなものが見えた。拾い上げてみると、それは御影石でつくられた可愛らしいウサギであった。
「狛犬……、じゃなくて狛兎?」
狛兎のある神社は全国に点在しているが、この神社にあるとは聞いたことがない。
参道には大きな狛犬が鎮座しているし、何らかの理由で忘れられてしまったのだろうか。

「仕事を失った、か……。お前も俺と同じだな……」
自分と重なるような境遇に親近感の湧いた男は、狛兎をきちんと台座の上に載せ、少しばかり汚れを拭き取ってやった。
「うう、寒っ。帰るか……」
男は神社を後にし、家路についた。


その夜――。
寒さでなかなか寝付けずにいた男だったが、いつの間にか妙な気持ち良さに包まれていることに気づいた。心地の良い温もりとともに淫靡な音が響き、快感が押し寄せる。

「……んん!?」
目を覚ました男が見たものは、自分の股間へ何度も打ち付けてくる大きな丸いお尻であった。お尻の持ち主である少女が、一心不乱に腰を動かして男の肉棒を出し入れしつつ気持ちの良さそうな吐息を漏らしている。
また、男は自分の体が別の少女に支えられていることにも気づいた。柔らかい女性の肉感が体のいたるところから伝わってくる。両者とも自分の倍以上はあろうかという巨体をもち、なぜかウサ耳をつけている。

男は激しく混乱して声をあげた。
「……え!? な……何これ! 夢!?」
「あ……お目覚めになりましたか?」
「はっ……、はぁっ……。 似てるけど……少し違うよ~♪」
行為を続けながら、二人の少女が答える。

「あなたの行いに私たちはとても感激し、ここへお招きしたのです」
バニースーツを着た黒髪の女の子が男の真上から顔を現す。先の二人よりも一段と巨大だ。

上を向いた男はそこでようやく、自分たちを見下ろすように横たわっている一際巨大なメイド服の少女にも気がついた。
「どうもありがとうございました!あなたのおかげであるべき場所へ戻ることができました」
「あるべき場所……?俺のおかげ?」
「あなたは今日、狛兎を台座へ戻されましたね?私たちはあれに宿った神のようなものです」
「へ……?」

ぽかんとする男。全員がウサ耳をつけているのはそのためか。
「しばらくあのまま誰にも気づかれず、途方に暮れておりました……。お礼に、今夜限りではありますがあなたの好みに合わせた至福の時を差し上げようと思いまして」
「至福の時……? って、ああっ……!」
メイド服の少女との会話中もお尻を向けた少女とのセックスは続いており、男はたまらず射精してしまった。

「んふふっ……。気持ち良かったでしょ」
巧みな腰使いで男を射精させたウサギ少女が微笑む。ただの射精なのに、まるで電撃を浴びたような感覚だった。
「この空間にはあなたの意識だけをお招きしていますが、現実と遜色ない体験を得ることができるはずですよ」
たしかに匂いも感触も、何から何まで実際に存在しているとしか思えない。
「それに、ここでの射精は無制限! しかも現実では到底得られないほどの快感になります。……それと、私たちの大きさもあなたの好みが反映されているんですよ」
快感の余韻に包まれたまま、男は彼女たちが大きい理由を理解した。

――男はサイズフェチだったのだ。
それも、多段サイズが最も好きな。

「もしかして、俺の好きなシチュエーションも……?」
「ええ」
メイド服の少女は、バニースーツの少女をちらりと見る。
彼女はこくりと頷くと腰を落とし、男の顔面へやさしく股間を押し付けた。服の生地は薄く、体温と肉感がダイレクトに伝わってくる。
今まで感じたこともないようなかぐわしい匂いと、柔らかい感触。
「うおっ……!! これは……想像以上……!」

「私ともまだまだ、楽しもう?」
ぱん、ぱんと引き続きお尻をピストンさせる少女。
顔が股間に包まれてしまった男からは見えないが、先ほどよりも激しく彼女が腰を動かしているのがわかる。

「ああっ……!あっ…」
何度も、何度も男は射精を繰り返す。しかし勢いはまったく衰えることなく、ただただ極限まで気持ちの良い時間が続いていく。
異なるサイズの巨大な女の子たちに囲まれ、優しく搾り取られていくというのは男が長年夢に見たシチュエーションだ。実際に体験すると、それは想像をはるかに超える快感だった。

「どんどん射精してください。支えていますから、いくらでも」
男が気持ちの良い姿勢を維持できるように、しっかりと支えてくれる少女。
巨大なウサ耳少女たちにすべてを委ね、男は一生分と言えるくらいの快感を味わうのだった。

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