【大きな高校デビュー】 (Fantia)
Published:
2021-11-30 12:49:11
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・天津 ミナ (あまつ・みな) ・15歳 ・身長115㎝ ・AAAカップ ・星乃 ソラ (ほしの・そら) ・15歳 ・身長115㎝ ・AAAカップ ミナ「ねぇソラちゃんは高校どこに行くか決めた?」 ソラ「私特に何かやりたいことがある訳じゃないしなぁ・・・そうだ!最近近所で工事していたところあったでしょ?アレ新しい高校ができたって話だよ!」 ミナ「あの場所かぁ・・・あそこなら家から近いしちょうどいいかも♪」 ソラ「じゃあ私も~♪高校出た後のことはまた未来の私が考えてくれるからこれでいいのだ~!なんてね♪」 この簡単なやりとりだけで私とソラちゃんは大木成高校(おおきなこうこう)への進学を決めてしまった。後々にこれが私たち自身、そして世界中を含めて大きな分岐点となることなどこの頃の私たちは知る由もなかった。 あのやり取りから早2年が経過しあっという間に入学式当日がやってきた。校門の次点でこの高校のスケールの大きさに驚かされる。まさか学校の校門とは思えないほどにあまりに巨大かつ豪華な校門なのだ。それを通り抜けると奇麗な校舎と校内の広い敷地が見渡す限り広がっている。いくら郊外とはいえここまで広い土地を持つ学校はなかなかないだろう。 クラス分け表を見るとそこには1年1組と書かれていた。私は自分の教室へと向かう前にクラスの名簿を見てみると見知った名前もちらほらと確認できたのでちょっとほっとする。やっぱり私たちみたいに近所の学校に行きたいという子もそれなりにはいたのだろう。 ガラリと扉を開けて教室へ入ると既に多くの生徒が席についており談笑をしている子たちもいた。みんなそれぞれ仲の良いグループ同士で固まっていてこれから一年間同じ教室で過ごすことになるんだと思うと少し緊張してしまう。 そんな中で目を引いたのは窓際の一番後ろに座っている男の子だ。その子は他の男子生徒と比べて頭一つ分くらい背が高く180cmを超えているように見えた。顔立ちはかなり整っている。席順と照らし合わせて確認してみるとまことくんというらしい。既に皆も気になっているらしくチラチラと目で追っている女の子たちもいるようだ。 でも私は仲のいい子がいない寂しさの方が強く緊張してしまいそれどころではない。同じ学校から来た子もそこそこいるけれど友達と言えるような間柄の子はこのクラスにはいないし、何より一番の親友であるソラちゃんがいないというのが残念でならない。 そんなことを考えていても仕方ないのでひとまず席に座って深呼吸をして息を整えるとちょっと気分が落ち着いてきた気がする。さっきまであんなにドキドキしていた心臓の音もいつの間にか聞こえなくなっていた。 そうしているうちに担任の女性教師が入ってきて教壇に立つと自己紹介を始めた。 くうな「はい皆さん初めまして入学おめでとうございます。今日からこのクラスの担任となる《大木くうな》といいます。これから1年間よろしくお願いします。」 身長170㎝、Gカップはありそうな美女が担任ということで男子たちのテンションがやけに高くなっている。女子たちもあの美貌の前ではうっとりしてしまっている。 くうな「さっそくだけどこの大木成高校の独自の特徴を説明するわね・・・」 そこから先は突拍子もない話ばかりだった。話によると成績優秀だったり、日ごろの行いが良かったり、部活で活躍したりと色々な面で功績を残すと女子は【成長】、男子は【身体機能向上】していくというのだ。まるでファンタジーのような話、最初は皆冗談なのだと思って聞いていたけれど先生が真面目に話し続けているので、どう受け止めたものかとどよめきが少なからず起こっていた。 くうな「やっぱりすぐには信じられないかもしれないけど本当の事なの・・・頑張れば巨大化や人間の身体の限界を超えた超人のような能力を身に着けることも夢じゃないから頑張ってね!今日は初日だから実感ないだろうけど、過ごしているうちに徐々に分かると思うからそこは今後のお楽しみと思ってくれていいわ」 ミナ「私も頑張れば大きくなれるのかな・・・」 周囲には聞こえない程度の小さな独り言がポツリと口から出てきた。私は身長115㎝しかない上にAAAカップの完全なるお子様体型なのがコンプレックスだった。小学校入学時はよかったけれど高学年になるにつれて周囲の子たちがドンドン大きくなっていく中取り残され、中学ではまるで幼稚園児が中に混ざっているかのような居心地の悪さもあった。高校でも子供扱いされるのだろうと思っていたけれど、もし本当に成長できるなら、大きくなれるならこれほど嬉しいことはない。 そしてこの日は何事もなく次の日を迎えた。 ソラ「ミナちゃ~ん♪」 後ろから突然声をかけられたので振り向くとそこにいたのは親友のソラちゃんだった。 ソラ「おっはよう♪」 ミナ「あ!おはようソラちゃん♪」 ソラ「昨日はどうだった?私がいなくて寂しくなかった?」 ミナ「そりゃ寂しいに決まってるよ!仲のいい子もクラスにいなかったしさ緊張しっぱなしだったよ」 ソラ「私もなんだよね。まぁこうして登校下校は一緒に行けるんだしくよくよしないで今日も頑張ろう!」 そんな話をしながら校門をくぐる。 ミナ「?」 ソラ「どうしたのミナちゃん?」 ミナ「なんだかちょっとだけ目線が高くなったような?そんなわけないよね。きっと昨日の話を聞いたせいで期待しちゃっていたのかも」 実際のところ本当に1㎝身長が伸びていたのだけれどこの時の私たちは小さな小さな違和感程度でしかなく気づくこともなかった。 それから授業が始まったが特にこれと言って特別なことはなく当たり前の授業だった。やっぱりここも普通の高校ってことだったのかな。 そして一日が終わり、下校時間となる。校門をくぐった瞬間に目線が少し下がったような気がしたけれど、そんな違和感もすぐに頭にもやがかかったように思い出せなくなり気にすることなく学校を後にした。 そして3日目の朝 校門をくぐるとまた違和感を感じた。昨日よりも少し目線が高くなっているような気がする。周囲の子たちも校門をくぐった瞬間に少し違和感のある表情をしているが皆すぐに校舎へと入っていく。 入学から10日後 ミナ「やっぱり絶対おかしいよ!校門くぐった瞬間にすごく目線が高くなっているんだもの!」 ソラ「ミナちゃんもそう思うよね?保健室行って身長測ってみない?」 ミナ「うん、行こう!今の私たちの身長知りたいもん!」 こうして保健室へとやってくると他にも身長に違和感を感じた女の子たちがちらほらと身長計で測っている姿がみえた。普通なら1つしかないので混むところだろうけれど、この学校はなぜか何台も身長計が置いてあるので私たちはすぐに自分の身長を測ることができた。 ソラ「身長125㎝だって!やっぱり10㎝伸びてるよ!」 ミナ「ソラちゃんも私と同じで10㎝身長伸びてるね!おっぱいもAAAカップからBカップくらいに成長しているみたいだし・・・やっぱり先生が言っていたこと本当だったんだね」 今までチビだったコンプレックスがあるので身長が伸びているということが実感できて本当にうれしい。 くうな「おめでとう二人とも♪」 そう言いながら私たちに声をかけてきたのは私たちの担任の大木くうな先生だ。 くうな「二人の身長が伸びたのは学校に通っているからなのよ。あくまでこれはベースの成長、勉強や運動や日頃の行いとか毎日の積み重ねが大事だからね。あなたたちの頑張り次第でもっと成長できるわ。その気になれば巨大化だって・・・」 そう言うと私たちの頭を撫でてくれた。 くうな「それともう一つ、この学校の敷地内から出たら成長がリセットされえてしまうの。学校で大きな身体になっているという記憶も敷地の外には持ち出せないから校門から出たら学校のことを思い出そうとしても普通の思いでしか出てこないはずよ。しっかり学校の中で頑張って頂戴ね」 「「はい!!」」 くうな「それじゃ私は職員会議があるからもう行くけど、何かあったらいつでも相談に来てね。」 そういうと先生は去っていった。 ミナ「これからも頑張らないとね♪」 ソラ「そうだね!まずは今日の放課後にでも早速部活見学に行かない?」 ミナ「賛成!!私も部活に入りたかったからちょうどよかったかも」 「「部活、楽しみ~」」 二人はこの後の部活動に胸躍らせていた。 「まずはどこの部にしようか?」 ミナが問いかける。 ソラ「うーん、まずは運動部見て回らない?」 ミナ「うん、わかった!」 「「うわぁ~すごい・・・」」 二人が見上げた先には巨大な壁があった。 異様な雰囲気の漂う壁の向こう側へと通じる扉を抜けると信じられないほどに巨大な世界が広がっていた。 2年生や3年生が混ざって部活をしてもいいように広く作られているらしい。まるで空間がねじ曲がっているとしか思えないほどの圧倒的な広さに感じられる。 二宮「あら?とっても小さくて可愛い子たちね。あなたたち1年生?見学に来たのかしら?」 ミナ「うそ!?巨大化とか先生行ってたけど本当にこんなに大きくなっちゃうの!?」 私の目の前にいる「二宮」と書かれた体操服を着た先輩は背が高いとかそういう次元を超えていた。 だって街路樹とか電柱とか見慣れたものとも比較できないくらいに大きいのだ。数階建てのビルくらいじゃまだまだ先輩の足元にも及ばない。 二宮「あらあら1年生以外の生徒を見るのは初めてで驚いているのね?私は二宮ニノ、身長は300mよ♪」 ソラ「・・・300m?」 センチメートルではなくメートルという単位、しかもそこまで大きいのだとは思いもしなかった。どうりで比較できるものが思いつかない訳だ。 二宮「驚かなくてもあなたたちも2年生になればこのくらいは大きくなれるわよ♪」 ミナ「すっごい・・・こんなに小さな私たちでも大きくなれますか?」 二宮「あなたたち素質ありそうだし私よりもおっきくなっちゃうかもよ?」 ミナ「やった~!これから大きくなれるように頑張ります!」 二宮「それなら勉強も部活も日ごろの行いもちゃんとやっておかないとね!地道な積み重ねだけどちゃんと大きくなれるから」 ソラ「ところで私たち運動部を見に来たんですけどオススメとかありますか?」 二宮「そうねぇ、あなたたちはまだどの部に入部するか決めていないのよね?なら私がいる陸上部に入らない?陸上はいいわよ。走るだけじゃない、跳ぶこともできるし、何よりも長距離走は体力づくりにも最適よ」 ミナ「私、ちょっと興味あります」 ソラ「私も!」 二宮「じゃあ決まりね♪」 こうして私たちの新たな挑戦が始まった。 それから私たちはメキメキと成長していき入学して1か月が経った頃には、身長は125㎝から175㎝にまで成長していた。 それに伴ってか肉体も幼児体型から大人びた身体に変化している。もうこれで幼稚園児と間違われることも二度とないだろう。 そして今日もいつものように校門をくぐる。 「「おはようございます」」 くうな「おはよう!朝から元気がいいわね」 ミナ「先生!私たちまた大きくなりました♪もう先生よりも少し大きくなったんですよ!」 くうな「2人とも大きく成長できているみたいで何よりだわ」 ミナ「最近は毎日ぐんぐん成長しているのが楽しくて仕方ないです。」 ずっとずっと小さくて幼かった身体。それが徐々に大人の姿へと開花しもう子供だなんて言わせない肉体を手に入れたこと、 そしてこれからもっともっと大きくなれるという事実がたまらなく幸せだった。正直言って学校に来るのが楽しみで仕方ないくらい。 だからこそ帰るときにあんなにも悲しくなってしまうのだ。 ミナ「あれ・・・私なんで泣いてるんだろう?」 今日も学校生活は楽しく過ごせたはず。 何の不満もなく満ち足りた学校生活だったはず。 それなのに校門を出ると何故か急に悲しくなって目から涙がポロポロと零れ落ちてしまう。 まるで身体が子供になってしまったような、とっても小さくなってしまったかのような感覚。 でもそんなわけない。だって私は今までずっと【身長115㎝】のお子様体型だったのだから今更悲しいことなんてないのだから・・・ そしてそれと同時に学校生活をもっとより良くするために頑張ろうという気持ちが溢れて出てくる。なんでだろう。