Home Artists Posts Import Register

Content

前回(https://atsukake.fanbox.cc/posts/5679266)の続きです。 あとちょっとだけ―― その考えはいまだに変わってはいなかった。 リナの足先には依然杖の先端が引っ掛かっている。馬鹿なごろつきはかりそめの、しかも偽りの勝利にしか目が行っていないが、蹴り上げたこれを掴み、魔法を発動するだけでリナはこいつらを地面に転がすことが出来るのだ。 しかし、ごろつきはなかなかリナの胸を触ってこなかった。 当然、絶頂に達したリナの身体を慮ってのことではないだろう。 訝しむリナは、顔を上げてようやくその理由を理解する。 ごろつきの視線が、自分の胸の先端に向けられていた。 目の前のごろつきはにやにやと、得意げにそれを見ていたのだ。 リナの身体がぞくりと震える。決して口では認められないリナの本心をそれが明らかにしてしまっているようで、ごろつきたちにバレてしまっているみたいで、リナは身じろぎしてしまった。揺れる大きな胸、羽交い絞めにされ擦れるローブ、男を見上げるリナの端正な顔が紅潮し、悔しそうに男を睨みつける。本心を隠すための、いわば照れ隠しにも近いその表情は、ただごろつきを増長させただけだ。 リナにはわかっている。 ごろつきが、一度知った敵の弱点を放置するような奴らではないことを。 リナにはわかっている。 リナが、足元の杖を拾い上げないかぎり。こいつらに”弱点”を玩ばれ、辱めを受け続けるのだということを。 リナにはわかっている。 続き(https://atsukake.fanbox.cc/manage/posts/6087218)

Files

Comments

No comments found for this post.