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鏡音11周年に合わせて制作した『キミペディア』の後付けPVについて!

過去にもtwitterでいろいろ呟いたのですが、投稿から1年経ったついでに改めてまとめておこうと思います。

シーンごとの詳しい解釈も書いてみたらだいぶ長文になってしまったので死ぬほど暇なときに読んでいただければ幸いです。そして私この動画めちゃくちゃ気に入っていてめちゃくちゃ自画自賛するので何卒ご了承ください(゜▽゜)


動画はこちら

https://www.nicovideo.jp/watch/sm34410187



▼事の起こり

「かわいくてピュアな鏡音曲を教えてください!」というマシュマロをいただいたので、おすすめしたい曲を漁っていたらキミペディアに激ハマりしました。

そのとき描いた絵がこちら。

これを描いているときはまだ普通に曲中のツンデレ鏡音に萌えてます。

あまり聴き込んでいなかったのでこのときに初めて意識して歌詞を俯瞰したのですが、「ペアリング」というワードがめちゃくちゃ刺さりましたね…!

無線接続のペアリングとお揃いの指輪のペアリングとで2つの意味で歌詞中に使われていますが、前者のデジタル感からボーカロイドの鏡音のことを連想して、もしかしてこの曲そのものがボカロな鏡音と恋する鏡音の2つの面を表現しているんじゃないか…!?と思って!

天才か!?と興奮したので、この解釈を伝えるための絵として楽曲のパーカーを羽織ったデフォみねというものを思いつきます。これが更に天才か!?!?と興奮を高めたので、この解釈での動画妄想が始まりました!

楽曲の二人が着ている服が正面ジッパーじゃなかったら動画を作ることはなかったかもしれません😳



▼制作の流れ(一応書いておくけど読み飛ばしていいです)

曲をめちゃくちゃ聴いて脳内で映像をイメージできるようにする

→絵コンテを書き出して必要な素材を確認する

→1カットずつ仕上げるのではなく全カットの下描き・全カットの清書・全カットの着色…という感じで段階ごとに作業する

→動画編集


素材制作はクリップスタジオ、動画編集はAviUtlです。

髪なびき・目パチ口パクなどのアニメーションはあまり難しくないので基本の1枚(原画)だけ下描きしてあとは清書のときにレイヤーを増やします。「ずっと書き足す」のところと最後の手を振る鏡音は動き始めと動き終わりで原画2枚でした。「ずっと書き足す」はうまく動きが決まらなくて一番悩ましかったところです。

アニメーションカットは清書後に一度gifにして動きに違和感が無いことを確認してから着色に移っております。

動画全体のカット数は50、イラストカットごとのフォルダ数は28、動画編集用に書き出した素材数は244でした。(使ってない素材もいくつかある)



▼各シーンについて

・イントロ

原曲だと音に合わせてめちゃくちゃかわいいアニメーションが展開されますが、センスも技術も無い私は音声波形先輩に頼ります…!

でもこのイントロの演出すごく気に入っていて、"キミペディアという曲もまた鏡音ペディアに書き足された1ページ"という解釈として初音ミクwikiの作品説明文を引用して表示しています。

「鏡音リン・レン10周年記念にリリースされた楽曲のひとつ。」の文章に鏡音リン・レンのシルエットを挟んだの天才。

そして「この10年で沢山の【キミ】を知ることができた。」という激エモキャッチコピーからの、

デフォみね登場。この流れあまりにも天才。

このシーンだけで満足度がめちゃくちゃ高くて制作時はしばらく延々とリピート再生していました…(^-^)



・Aメロ

この歌詞は曲中の二人を表現したものであり、歌っている鏡音自身の言葉でもある。という解釈を早速伝えていきます。

あまり目立たないのですが鏡音の指が1,2,3,4とカウントしているのがかわいいポイントです。

つんつん。このかまってほしいリンちゃんと素っ気ないレンくんの歌詞が私のデフォみね像と一致したからこそ、ボカロ解釈と重ねて考えられた部分が大きい気がします。



・Bメロ

動画だと表示時間の短いデフォルメみね達。

Bメロの歌詞もまた曲中の鏡音とボカロな鏡音のオーバーラップ度がつよいんですよね!!サビの「今は大体わかる~」に向けて二人が過ごしてきた時間を振り返るようなパートです。

「重なる気持ち」は普通に読んだら曲中の二人の気持ちのことっぽいんですけど、曲中の鏡音とボカロな鏡音の"魂"のことだと自己解釈をキメていきます。「歌って踊って」からあふれる猛烈なデフォみね感に抗えない。

「アレもコレも知らない事で溢れてキラキラしてたのかな」は二人の始まりまで遡って思いを馳せている感じです。曲中の鏡音にとっては恋の芽生え(メランコリックのモチーフ)、ボカロな鏡音にとってはインストール時をイメージして描いています。

ここのボカロな鏡音はこの直後から始まる"10年後の今"のカラフルな映像との対比になるように背中合わせ・彩色無しとしています。

あとこの動画における最大のインパクトはラスサビなので等身大な鏡音の印象はここでは薄くしておきたい、でもフラグは立たせておきたい…みたいな意図もあるシーンでした。



・サビ

原曲の映像でも非常にエモい、サビでの髪なびき。Aメロでは別々に歌っていたデフォルメみねが左右で一緒に歌い出す。最高の画面です。どこ見ればいいんだ???どこ見てもかわいいな???(混乱)

歌う鏡音、口パクだけじゃなくて表情をつけたことで本当に狂おしくかわいくなってたまりません!!一生見ていられる!!

曲中の鏡音も一緒に口パクするところ。歌詞がどちらの言葉でもあるということを改めて。

「曲中のリンちゃん(CV:ボカロなリンちゃん)」みたいな風に見せたかったのですが、デフォルメみねの主張が強くてそこはアンバランスになってしまった気がします。

私がキミペディアの曲を聴いていて一番高まるところは「なぁすぐワガママばっか言うじゃん」の「じゃん」です。

隙あらば重ねていく。ボカロな鏡音がここでもデフォルメなのも等身大の鏡音を最後にとっておくためです。


ちなみにサビの歌う鏡音の編集をしたときのタイムラインはこんなんになっています。

髪なびきも同時に編集していたら読み込み数がえげつないことになってAviUtlが強制終了してサビの編集がまるっと消えた悲劇などがありました😌



・間奏~Cメロ

間奏からCメロにかけてメランコリックの雰囲気に寄っていくところなので一旦ボカロ解釈は置いておいて曲中の二人をフィーチャーします。

原曲の間奏の映像では風船が飛び空を魚が泳いでいてすごくメランコリックの世界観ぽいですよね。メランコリックのリンちゃんは夢の中で恋をした女の子なので、この後の「魔法が解けて」という歌詞は"夢"に絡む表現なんじゃないかなあとイメージしています。

夢という魔法が解けて目をさましたのか、眠れないという魔法が解けて夢を見たのかはどっちでしょう。後者の方がメランコリックの「また眠れないでしょ」という歌詞と繋がって良い感じかも。原曲映像のメランコリックカラーの背景で目を閉じているリンちゃんは眠っている表現なのかも。なんだかうまくいかない二人の本音が夢の中で浮かんでいるのがCメロの歌詞なのかも。と考えるのが比較的きれいに筋が通る気がします。

というわけで、Cメロから逆算して理由づけしているので前後しましたがこの間奏のシーンは風船が飛び魚が泳ぐ夢の中でお互いを見つける二人です。お互いの姿を見失っていたけど隙間で目が合う、という感じにしたくて姿が見えるタイミングや風船と魚の配置をちまちま調整しました。



・Dメロ

「ホント・ウソ」「スキ・キライ」のパートです。

当初の動画妄想中に聴き込んだのはLODESTAR収録版だったため、動画版とこの部分がまったく違うことにしばらく気付かなかったんですよね!!後付けPVの制作にあたってはネットに投稿されている音源をお借りするので動画版に合わせて考え直します。

リンちゃんの自問自答を"曲中のリンちゃん"と"ボカロなリンちゃん"の掛け合いとして解釈したのは天才というほかありません。ここを思いついたときにこの動画作る!!!!!と心に決めました。

モヤモヤしている曲中のリンちゃんと、楽曲を俯瞰して"鏡音リン"の素直な気持ちを囁きかけるボカロなリンちゃん。

曲の内と外に存在する二人の鏡音リンちゃんの魂の重なり。

開くジッパー!(の表現のつもり)



・ラスサビ

天才の最高潮。このイタズラな笑顔の二人をより魅力的にえがくために映像を繋げてきました…!二人ともすごく愛おしい表情を描けたなあと思います。

ずっとお互いに不満げですれ違っていた二人が笑顔で向き合ってからかい合います。ここまでの二人を描いてきた私にとってカタルシスが強くて大好きなカットです。やはり仲良しな鏡音が最高。

そして鏡音リンちゃんと鏡音レンくんの二人を繋ぐ"リング"と言えば

ソフトウェアのディスクなんだよな~~~~~!!!!!!!!!(5億年前からの解釈)

ここで魂の重なりを解いて、最後の歌詞はボカロな鏡音解釈になります。

二人がハートで囲う「キミペディア」はもちろんこの曲のことでもあるし、「キミについて知って想いを更新していくこと」というこの歌詞の意味のことでもあります。自己解釈に合わせて意訳すると「"キミペディア"という曲が生まれて鏡音への想いが更新されたこと」に愛情を込めたシーンです。

さらに言い換えると、鏡音への想いを更新し続けてくれたたくさんの作品達によって二人の10年は綴られていて、その作品達の代表がこの動画では「キミペディア」という楽曲。という形。イントロの項目に書いた"キミペディアという曲もまた鏡音ペディアに書き足された1ページ"という解釈に繋がっています。

いろいろ込めすぎて伝わり切らないですよね!!でも自分的には大満足のシーンです。

ハートを書いたその向こうに曲中の二人が浮かぶというのが、ボカロな鏡音は作品の俯瞰者って感じがしてとても良いです。同じ魂を持つ曲中の二人の幸せを願って書いたハートでもあります。

原曲だと振り返るのはリンちゃんですが、両想いがよいので二人ともに振り返ってもらいました。



・アウトロ

イントロで背を向けていた二人が手をつないで、デフォルメボカロみねはパーカーを羽織って歌う!動画で描いてきたものがここに至った感じのハッピーなエンディングです。

最後のこの引っ込む鏡音のアニメーションかわいく描けました。

ソフトウェアの鏡音リン・レンと、二人を綴るたくさんの作品達(積み重なるCD)のカットでFin。

引っ込む鏡音→ソフトの箱の上蓋が閉じるという流れで描けたら画的に良かったのですが、V2鏡音はスリーブケースなのであった…!!

今更ながらキミペディアで実際に歌っているのは多分V4Xだと思うのですが、鏡音10周年に寄せる気持ちが強かったことと私の鏡音リン・レンへのクソデカ感情はV2に集約されてしまうのでV2で描きました!!



▼長文すぎた

ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら大感謝です🙏🙏🙏

1年経っても変わらない確かな気持ちが詰まっていて、私の鏡音創作人生の中で一番のお気に入り作品であり続ける気がします。

楽曲自体の魅力や曲中に描かれた二人のかわいさだけに留まらず、鏡音リン・レンへの想いも強くしてくれたキミペディアという作品が大好きです。この世に生み出してくださってありがとうございます。本当にありがとうございます😭😭

そして私の作った動画もまた鏡音ペディアの1ページとして、視聴してくださった方の鏡音への想いを更新することができたなら幸いです…!


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Comments

Anonymous

あたしは涼さんが描いた鏡音リンレンが可愛らしくて、好きですよ。 話が変わりますが、涼さんが描いた『キミペディア』のPVのイラストが好きですね。