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(俺はスライムなんかを相手に、死んじまうのか……)


 ヒンヤリとした、皮肉にも心地好いと感じさせられる肌触り。分厚い筋肉でみっちりと覆われた男の全身が、彼の意思に反してブルブルと震える。体育教師の風岡真己(かぜおかまさき)は、自分の選択が間違っていたことに気付き、悔やんでも悔やみきれないでいた。



***


 頻繁に空間に出現するモンスターゲート。そしてその中から、日常的に異形の怪物が溢れ出す世界。そんな世界で風岡は、体育教師として教鞭をふるいながら、影では剛腕ヒーロー『ストレングス』として活躍していた。そして今日、彼の勤める高校に大量のスライムが押し寄せた。スライムという存在は、ヒーローにとっては比較的弱いと言ってもよい部類のモンスターだ。いつもであれば、生徒たちに見つからぬようにこっそりとヒーロー化し、スライムを倒す風岡。だが今日に限っては違った。


「お前ら、早く逃げろっ!!」


 風岡が受け持っている柔道部の部室。窓の外は、ウゾウゾと蠢く大量の粘液で埋め尽くさんばかりだ。彼を含め、柔道部員たちはいまだ着替え中であり、今ここで変身してしまえばヒーローとしての正体を生徒たちに知られてしまう。そういうわけにはいかない。

 そう判断した彼は、大声で部員たちに部室から避難するように指示を出した。その直後、窓ガラスを割って、彼ひとりが残った室内にスライムが雪崩れ込んできた。


「ヒーローチェン……、もがぁっ……!!」


 最後の部員が部室から出ていくのを見届けたのと同時に、胸に拳を当てる変身ポーズをとり、かけ声を言い終えるはずだった。しかしその前に、巨大な粘液の塊が彼の隙をついて、口の中へと飛び込んだ。


「げぶぅっ……、ごばっ!」


 肺の中にまで入り込んできたスライムによって、風岡は呼吸困難に陥る。変身さえすればヒーローになり、身体能力も数十倍に伸びる彼ではあるが、今はただの頑丈な一般人だ。必死に嗚咽を繰り返しながらスライムを吐き出そうとするが、一向に出ていく気配はない。


「ごぁ……、ばあぁっ……!」


 全身から力が抜けていき、視界も少しずつぼやけてくる。風岡は薄れゆく意識の中で、自分がヒーローとしてではなく、ただの教師として死ぬのだと悟った。そして同時に、あのわずかな間の逡巡が仇となったことを悔やんだ。生徒たちに正体がバレたとしても、ヒーローに変身してスライムを殲滅するべきだったのだ。

 風岡が身に着けていたジャージは、すでにスライムたちの酸によって溶け、タンクトップもボロボロになっている。ボクサーパンツも消滅し、情けなくも丸出しになった彼の男根は、スライムが体内に侵入してくるというこれまでに体験したことのない刺激によって、かつてないほどに勃起していた。


「むぐぅ……ふむぅぅぅ♥♥♥」


 汗臭い少年たちの匂いで充満した、薄暗い部室内。頭部も、チンポも、尻回りもスライムに包み込まれた風岡は、両手を頭の後ろで拘束され、M字開脚をしたみじめな状態で巨大なスライムの塊に体重を預け、スライムの分泌する粘液によってその身を弄ばれていた。


「んぎっ♥♥」


 風岡はビクンと身を震わせると、スライムに呑み込まれた男根から精液を解き放った。ドクンドクンと粘液の海の中で広がっていくそれは、一般の成人男性とは比べものにならないほどの量と勢いだ。


「んぶっ……♥ んぶぶぅっ♥♥ イギッ♥」


 その後も、彼は何度も何度も射精し続けた。しかしそれでも彼の男根は萎えることはなく、むしろさらに硬く大きく反り返っていた。そして彼の体の奥底から漏れ出したヒーローパワーを吸収したスライムは、より強力な力を得ようと、風岡の肉体の中へとぞぶりぞぶりと淫猥な水音を立てつつ、容赦なく侵入していく。風岡の喉奥を犯しながら、腸壁を押し広げながら、尿道内を逆流しながら──。


「んごぉっ♥♥ ぐぼっ……、あがぁっ♥♥」


 風岡は目に涙を浮かべて悶絶しながら、無様にも大股を開いて射精し続けた。そんななか、口から侵入したスライムが彼の脳味噌へと辿り着き、彼の脳内に存在するスライムに対しての認識の書き換えを始める。


(俺は剛腕スライムヒーロー、『ストレングス』……、違うッ! 俺はスライムなんかじゃ……!)


 変身することは叶わなかったが、ヒーローとしての矜持までは失っていなかった風岡。彼は脳内に入り込んだスライムの侵攻を、腹の奥底に力を込めて耐え続ける。だがやがては、彼の体と心を蝕んでいくスライムの力によって、その抵抗も虚しいものへと変わっていった。


 ドロリと脳を蕩かされるような心地好さ。自分以外の別の存在と、脳を共有するという初めて味わう感覚。それは、風岡が今までに感じたことのない、極上の快楽であった。頭の中身を誰かに覗かれ、チンポが反り返る。思考が時間をかけて乗っ取られ、チンポからドプリと白濁した液体が流れ出る。これまでの人生の記憶が吸収される。身体をコントロールする支配権が、徐々に奪われていくのを感じる。もはや生命の危機を感じた睾丸は、次から次へと子孫を残そうとその中で必死に精子を産み出し続けている。


(スライムと一緒に、もっと気持ちよくなりたい……。違う、そうじゃないッ! 俺はヒーローとしてもっと……、いぎっ♥ イ゛ッ♥♥ もっと、もっと……。そうだ、もっと俺の全部奪って……、ヒーローの俺の肉体を乗っ取ってくれぇっ♥♥♥)


 指が一本ずつ自分の意思で動かせなくなっていく恐怖、だが同時にスライムによって大量の快楽物質が脳内で多量に生成され、恐怖心すらも快感に変換されていく。神経一本一本が支配されていくたび、自分の肉体が自分でなくなっていく快感に脳を蕩けさせられる。そんな破滅的な感覚に、風岡はいつの間にか悦びを見出していた。


 やがて彼の喉と鼻、そして耳から侵入したスライムたちが脳内で合流し、頭蓋の内部でスライム同士が混ざり合う。


(俺は……、『ストレングス』……♥)


「おごっ♥♥」


 もはや自分のものか、スライムのものかわからない声が脳内に木霊すれば、その甘美な響きに風岡は嬌声で応えた。脳の深層までスライムに犯されるという恐怖は、すでに快楽に身を委ねるという堕落に打ち負かされ、風岡は鼻の下を伸ばしながら身を捩らせるしかなかった。


 生徒を守る? そんなことは、もうどうでもいい。脳を、身体を、人生すべてを乗っ取られることがたまらないくらいに気持ちいい。もっと、もっともっと──。スライムは俺にとって、ぐひっ、最高のパートナー。俺の肉体を操作していただくのに最もふさわしい存在。【俺】はスライム。あらゆる物質を飲み込み、吸収し、乗っ取り、己の糧とする存在なんだ……


「んお゛ぉっ♥ いぐいぐ、いっっっぐううううぅ♥♥♥」


 風岡は背中を仰け反らせ、ひときわ大きな射精をすると、口の端から涎を垂らしながら白目を剝いて、意識を手放した。

 そんな彼をよそに、口から、亀頭の先端から、尻の穴から無遠慮に侵入を試みていたドロドロの粘液がすべて、チュポンと音を立てて風岡の肉体の中へと飲み込まれていく。内臓の中、血管の中を暴れ回るそれらがボコボコと彼の皮膚を浮き上がらせたのも束の間、すぐに風岡の全身は何もなかったかのように元通りになった。




「ヒーローチェンジ、ストレングス!!」


 精液と粘液混じりの、むせかえるような雄臭さが漂う柔道部の部室内で、【風岡真己】は声を張り上げた。その声を合図に、彼はピッタリとしたヒーロースーツに身を包まれながら、通常でも立派な肉体をより張り詰めさせ、強靭な姿へと変貌していく。全身を屈強な筋肉とヒーローのオーラで覆われた、完全なる剛腕ヒーロー『ストレングス』へと──。


 バチバチと彼の肌の表面に電流が迸り、宙を舞っていた塵を、解き放たれた力が一瞬にして焼き払う。風岡はタイトなヒーロースーツに包まれた己の掌をまじまじと見つめ、その精悍な相貌を恍惚の色に染め上げると、勝ち誇ったように哄笑した。


「これが人間の身体……、ヒーローの肉体か。素晴らしい……、力が溢れてくるぞぉ!!」


 つい先ほどまでは本能的に人間を襲うだけだったスライムの知能が、風岡の脳味噌と融合したことで飛躍的に成長する。彼の肉体を乗っ取ったボススライム──、ガンマは、以前のボディーでは味わえなかった五感の快楽に酔いしれていた。


 目に映る何もかもが美しく見え、鼻腔をくすぐる生臭い精液の匂いすら愛おしい。唾液は甘露の味と言ってもいい。それに肌を伝う大量の汗は、生きているという実感を嫌というくらいに味わわせてくれる。そしてなにより、力が溢れてくるのだ。ヒーローの肉体を自分のものにしたという事実が、ガンマにこの上ない優越感と征服欲を与えていた。脳内では猛烈なスピードで、【風岡真己】の人生が荒れ狂うように駆け巡る。単細胞生物として、これまでろくに思考してこなかったガンマにとって、それはガツンとくるほど強烈な快感だった。


「ぐひひっ♥」


 恍惚の笑みを浮かべながら風岡は、部室の壁にへばりついていたスライムを掴み取ると、それを己のチンポへとあてがった。その衝撃でドピュッと射精してしまったものの、彼は一切気にせずにそのままスライムでチンポを包み込む。そして口元を歪め、ニタニタとした笑みを浮かべたままゆっくりと腰を前後に振り始めた。


「んぉっ♥ おほぉっ♥♥ これが人間の雄のオナニー……、生殖行動っ! 良いっ♥ オナホ代わりのスライムがっ、俺のチンポに抜群に合って、最高だッ!!」


 風岡の口元からはだらしなく涎が垂れ落ち、ジュポジュポッと激しい手の動きで彼の男根はしごかれ続ける。周辺を警戒することなど忘れ、肉欲のおもむくままに、彼は己の快楽を貪り続けた。


「んがぁっ♥♥ ぐぎっ♥ いぐっ……、またイグッ♥」


 そんなときだった。彼の耳に、何者かの足音が聞こえてきた。彼は一瞬動きを止めるも、覚えのある気配であることを瞬時に察知し、すぐにスライムオナニーを再開した。そして、そのまま部室の扉を開いて中へと入ってきた人物と対面する。


「んっ、ふっ……♥ レグロよ。どうやらお前もっ……、ハァン、人間の肉体を手に入れることに成功したようだな」


 スライムオナホにチンポを突っ込んで自慰行為に耽っている風岡を目にした闖入者は、特段その様子に驚くこともなく、片膝をつくと恭しく首を垂れた。


「はっ、ボス! 恐れながらこのレグロ、人間の肉体を得て、御身の前に馳せ参じました!」


 風岡と似た体躯。とはいえ、かなりの筋肉質ではありながら、彼の全身には脂肪がたっぷりとついていて、プロレスラーを彷彿とさせるような見た目である。短く硬い髪に、がっしりとした鼻筋。太い眉に目つきは鋭く、四角い下駄のような顔の輪郭は、濃い髭で覆われている。全体的に、風岡よりも威厳を感じさせる男だ。そんな彼が平身低頭している姿に、ガンマは苦笑した。


「顔を上げてくれ、レグロ。お前が手に入れたその人間の身体は、この肉体──【風岡真己】の上司である体育教師の佐野省吾(さのしょうご)だ。つまり、これから我々が人間として擬態していくのであれば、お前は私の上司らしく振舞ってくれねば困る。わかりましたか、佐野先生?」


「承知しま……、オホンッ! いや、わかった。気を付ける。……それにしてもまさか、風岡くんがヒーローだったとはな。まったく気づかんかったよ。しかし、そんなヒーローの肉体を乗っ取って支配するとは、さすがは君だなっ!」


 佐野は感じ入ったように、四角い顎に生えた髭を掌で撫でながら、目を細めた。


「いえいえ、たまたまですよ。それにまだ、体が侵入してきた異物に対して拒絶反応を起こしているようで、うまく動かせないんですよね……。そうだ! もし佐野先生さえ良ければ、身体に慣れるために生殖行動──、いえ僕とセックスしてみませんか?」


「セ、セックスだと? 君と?! い、良いのかっ?!」


 佐野は動揺した様子で、上擦った声を上げた。緊張のあまり、背中には汗が幾筋も流れる。


 己と同種族の頂点に君臨するボス。そんな彼の初めての相手になれるという栄誉に、佐野は有頂天にならずにはいられなかった。

 すぐさまジャージとタンクトップを脱ぎ捨て、パンツも放り投げた。露になった厚みのある胸にボコボコと割れた腹筋、鬱蒼と生えた胸毛にギャランドゥ、それに密林のような腋毛。ボロンとまろび出た太いイチモツ。

 しかし彼自身は興奮しているというのに、そのチンポは萎びたように項垂れていた。そしてそれは、風岡のモノも同様だった。


「う~ん、なるほど。どうやら人間という生き物は、同性同士で性行為を行うことに抵抗があるみたいですね。風岡という男の本能が、そういった感情を抱かせているようです」


「……それに加えて俺は、妻と子供がいるせいで、なおさら抵抗があるみたいだ」


「ならば、脳の一部を弄って、互いを両想いだというふうに書き換えてやりましょう」


 風岡の言葉に、ションボリとしていた佐野が、了解したというふうに眉を動かすだけで応じると、二人は目を閉じた。


「「ン゛ッ♥♥」」


 それから一瞬の後、二人同時に微かな喘ぎ声を上げた。


「お、おぉ……♥」


 佐野は開いた目をとろんとさせ、風岡に歩み寄ると、彼の肉体をぎゅっと抱きしめた。風岡もまた負けじと彼の背中に手を回し、汗ばんだ分厚い胸板を毛むくじゃらの胸に密着させる。


「佐野先生……、んっ♥」


 背を撫で回しながら、佐野と風岡は互いの顔をじっくりと堪能するように見つめ合い、舌と舌の先をチロチロと擦り合わせる。そうして涎塗れになった舌同士を、少しずつ少しずつ絡め合わせていく。顔は熱でもあるのかというほどに真っ赤に紅潮し、今すぐにでも濃密なキスをしたいという欲求が、二人の脳内をぐるぐると巡っている。


「んちゅ……♥」


 とうとう我慢の限界に達した二人は、互いの唾液を交換し合うような、濃厚な口づけへと移行した。佐野が舌を伸ばせば、風岡もまた同じように舌を伸ばす。それから相手の口内に自分の舌を侵入させれば、相手もそれに応えて舌を絡めてくる。そんな行為を繰り返していくうちに、二人のチンポは次第に硬くなっていった。中年親父の皮脂でテカった鼻を擦りつけ合いながら、呼吸が苦しくなるくらいまで夢中になって舌を絡め合い、唇を押し付け合う。


「「んっ♥ んふっ……♥♥」」


 気付けば二人はキスだけで、反り返った男根からドプッ、ドプッと大量の雄汁を漏らしてしまっていた。自分の腹に愛する相手の熱いザーメンが降りかかり、そのあまりの快感で風岡は「んぉっ♥♥」と情けない声を漏らし、さらにビュルッ! と射精してしまった。佐野もそんな風岡に興奮し、彼の腹筋の割れ目に沿ってザーメンを垂れ流す。


「「はぁ……♥ はぁっ……♥」」


 やがて二人の唇は離れ、互いの唾液が糸を引くようにして伸びていく。互いに互いが愛おしい。つい先ほどまでは女性しか愛せなかったはずなのに、今はもう、目の前の相手しか目に入らない。


「……風岡くん。君の【童貞】を俺にくれないか?」


 熱に浮かされたような表情でそう告げた佐野は、仰向けになり、無骨な指で自身の尻の穴をぐにぃと広げて見せた。脳を再び弄られた佐野の肉体は、男の肉棒を招き入れようと、肛門をひくつかせてしまっている。


「わかりました……、佐野先生」


 風岡もまた興奮したような表情を浮かべると、そそり立った自らの肉棒をぷるんっと弾ませながらしゃがみ込み、大きく開かれた佐野の足を両手で支えて、彼の尻に極限にまで勃起したイチモツをあてがった。そしてゆっくりと彼の体内へとそれを挿入していく。


「あっ♥ ああ゛ぁっ♥♥ あひっ♥♥」


──ずぶりずぶり。


 これまで排泄以外では一度も利用してこなかった彼の肛門が、好物を目にした獣のように、熟れた果実のような男性の亀頭を丸呑みにしていく。


 自身の肉体が雄に征服されているという実感に、佐野は体には似合わぬよがり声を上げた。妻も子供もいる自分が、彼女たちを裏切るような行為に耽っている。そんな背徳感と罪悪感が、彼の脳内を快楽物質で満たそうと躍起になっている。

 自分のモノではない記憶。【佐野省吾】の記憶が走馬灯のように頭の中を駆け巡り、ついさっきまでスライムだった自分が、まるで生まれたときから人間であったような錯覚に陥っていく。


「んぉ゛っ♥」


 風岡もまた、佐野の尻穴の締め付け具合の良さに、思わず野太い声を漏らす。精液でコーティングされた彼の男根は、肉壁を掻き分けながら、佐野の前立腺へとたどり着いた。そしてそのままゆっくりと彼が腰を振り始めると、佐野はバリトンの声を上擦らせながら、喘ぎ始めた。


「あ゛ぁっ♥♥ あひっ♥♥ すごいっ♥ おほっ♥ おっきいチンポが……、恵子すまんっ!! 俺は同僚の男性教師に、ケツ穴掘られて喜んじまってるぅ♥♥♥」


 実際には、まだ顔を合わせたこともない妻の名をうわごとのように呼びながら、悦に浸る佐野。そんな彼のチンポは、先端から粘っこい糸を引かせながら暴れ回り、必死に我慢汁をまき散らしている。


「あ゛ぁっ♥♥ 佐野先生っ!!」


 風岡もまた彼の腸壁による締め上げに歯を食いしばりながら、興奮したように腰を振り続ける。顔は無意識のうちに、汗臭い匂いを放つ佐野の腋に埋められていた。加齢臭をたっぷりと含んだアーモンドのようなツンとした香りが、鼻腔に充満する。それがさらに風岡の興奮を加速させた。


 幼いころから柔道に明け暮れ、ヒーローとして目覚めてからはろくに女性との交際経験もない。そんな彼にとって、佐野のアナルは極楽だった。自分のチンポを包み込む彼の直腸の感触も、時折包み込んでくる肉襞の締めつけ具合も、もうすべてが最高に気持ちがいい。スライムとして人間の肉体を乗っ取ったというのに、チンポに思考を支配され、犬の交尾のようにヘコへコと腰を振ってしまう。カリ首が、肉で擦られるたびに気が狂うほどの陶酔感に襲われる。


「お゛っ♥ おぉ゛ぉっ♥♥ いいぞ風岡くん、もっと腰を振ってくれ! 奥を、もっと、突いてくれっ……!! 君のチンポで、もっと俺の中をグチャグチャにしてくれぇっ♥♥」


「うぁっ、締まるッ……。イクッ! 佐野せんせっ、イキます!! んぉおお゛ぉぉっ♥♥」


 佐野の体内にブチまけるようにして、どっぷりと濃厚ザーメンを注ぎ込む風岡。同時に前立腺を激しくノックされた佐野も、野太い雄叫びを上げながら、射精した。生徒の模範となるべき教師が、みっともなく腰をヘコつかせながら、何度もビュッ、ビュルッと大量の精液を噴き上げる。


「あ゛ぁ♥♥♥」と佐野が恍惚とした表情で声を漏らすと、風岡はそんな彼の口に吸い付いた。そして舌を絡ませ合いながら、互いの口内に溜まった唾液を交換し合う。そうしてようやく口を離すと、二人は荒い呼吸を繰り返しながら見つめ合った。




「はひっ♥ ぬふうぅっ……♥ 君のチンポは最高だったよ、風岡くん。それでだな……、次はその~、俺が……君の初めての相手になってもいいかな?」


「もちろんですよ……、佐野先生♥」


 二人は繋がったまま起き上がると、今度は風岡が仰向けに寝転がる。その上に佐野が跨るように覆いかぶさった。


「あぁ……、ボス♥」


 人間としての演技などどうでもいいと思えるほど、佐野は風岡の肉体にメロメロになっていた。顔をしかめながら、ズボボッと自身のケツ穴から風岡のチンポを引き抜くと、トロ顔になって今度は彼のケツの穴にザーメン塗れの自身のいきり立った肉棒を挿入し、ゆっくりと腰を動かし始める。


「んぉっ♥ お゛っ♥♥」


 そうして再び、二人の雄交尾が始まった。


「お゛っ♥ おぉ゛ぉ……♥♥ ボスぅ♥♥ 俺が……、風岡きゅんの初めての男になれるだなんて……、最高っす♥♥」


 佐野の頭の中では尊敬する相手への敬意と、同僚である風岡を犯すという背徳感が入り混じり、脳がぐずぐずになって蕩ける寸前だ。だがその一方で、『自分は妻子を裏切る行為をしている』という罪悪感もまた同時に覚えていて──


「ん゛あっ♥ 佐野先生っ! もっと激しくしてくださいっ♥♥」


 そんな彼の葛藤を断ち切るかのように、下から突き上げてくる風岡の腰の動きに、佐野は「おひっ♥♥」と野太い喘ぎ声を上げた。


「わ、わかった……♥」


 辛うじてそう口にしたものの、もうわけがわからない。脳味噌の中は、【佐野省吾】の記憶で洪水のように溢れ返り、これまで単細胞生物として生きてきたスライムの記憶などとうに、どこにも残ってはいない。

 佐野は風岡のケツを鷲摑みにすると、彼の体を上下に揺さぶりながら、一心不乱に腰を振り続けた。チンポもケツの穴も無いスライムになど、もう二度と戻りたくない。体温を宿したこの肉体が、睾丸の中でドクドクと熱い精子を生み出し続ける【佐野省吾】の身体が、たまらなく愛おしい。


「あ゛っ♥♥ あひっ♥ 風岡くんっ、もう俺、チンポとケツで気持ちよくなれないスライムになんて、戻りたくねえっ!!」


 佐野はそう叫びながら、さらに激しく腰を振り続ける。体格のいい彼の体重と勢い任せの腰遣いに、風岡はあっという間に絶頂寸前にまで追い詰められてしまう。


「ハァン♥ 僕もっ、僕も同じですっ、佐野先生! だからこれからも……、んっ♥ 一緒に人間の身体で、イキましょうっ!!」


 もはやこれが演技なのか本性なのかわからないまま、二人はただ必死に快楽を貪り続けた。すでに人間に対しての敵対心など、露ほども残っちゃいない。人間という存在が、愛しくて愛しくてたまらない。


「あ゛っ……♥ 俺ェ、人間のチンポでボスをぉぉっ……♥♥ すきっ、かぜおかくんッ!! いぐいぐっ、イグウゥゥゥッ♥♥♥」


「レグロッ……、佐野せんせぇ♥ あ゛ぁあああっ♥♥」


 やがて二人は絶頂を迎えた。佐野が風岡のアナルの中に大量射精し、風岡もまたそれを迎え入れるように自身のケツを締めつけながら精液をぶちまける。二人の結合部からは入り切らなかった白濁がドボドボと漏れ出し、滝のように互いの足を伝って落ちていく。その生温かな感触が、二人の脳を活性化させながら、新たな彼らの肉体を甘く刺激し続けるのだった。



***


「まさか、風岡先生がヒーローだったなんてな」


「な~、オレもびっくりしたぜ。ワンパンでモンスターの群れが吹き飛んじまったからな。ありゃ、ヒーローの中でも相当な強さだぞ、きっと。それに、佐野先生。ヒーローでもないのに、オークとタイマン張って、勝ったらしいぞ」


「マジかよ! あ~、オレもせめて佐野先生みたいには強くなれっかな~」


 モンスター襲撃から一週間が経ったある日、柔道部とラグビー部の主将である関本龍(せきもとりゅう)と穂高修平(ほだかしゅうへい)は、彼らの部活の顧問である風岡と佐野によって柔道部の部室に呼び出されていた。二人ともが高校生ばなれした肉体の持ち主。身長は180センチ超え、体重も100キロ以上で、その顔もまた厳ついため、学生服を着ていなければ両者ともに成人した男性にしか見えない。


 そんな彼らは、現役ヒーローである風岡に声をかけられたという事実に、興奮せずにはいられなかった。人間の身でありながら、オークを倒す膂力を手にした体育教師の佐野。きっと彼は、風岡によってヒーローの力の一端を分け与えられたに違いない。そうなれば、今回自分たちが集められたのも、きっと何か関係があるのだろうと推察するのは容易だった。


 ガチャリと音を立てて部室の扉が開き、いつも通りのジャージ姿の佐野に続いて、ヒーロースーツに身を纏った風岡が姿を現す。もうこれは、部活に関して呼ばれたのではない。そう確信して、龍と修平はゴクリと唾を吞み込んだ。


「待たせたな、お前たち」


 目を輝かせた二人に対して、風岡は口を開いた。そして無言で棒立ちになった彼らの肉体を値踏みするように、真剣な目つきで二人の顔や体の隅々までジロジロと見つめ、ベタベタと撫で擦り始めた。


「……うん! よしっ!! 思ってた通り、お前たちは今回の計画にふさわしい人材だな!!」


 風岡はそう言って破顔した。


「お前ら二人には、俺たちの仲間になってもらう!」


 龍と修平はその言葉に目を見開き、お互いの顔を見合わせる。


「オレも実は、ヒーローになりたいと思ってました! オレなんかでよければ、ぜひっ!」と龍は目を輝かせながら賛同する。修平もまた大きく首を縦に振った。


 そんな彼らに呼応するかのように、佐野も口を開く。


「二人とも本当にいいのか? 元には戻れなくなるし、お前たちは全然別の存在になってしまうんだぞ?」


「風岡先生の仲間にしてもらえるなら、オレなんでもします!」


「オレもっす! もうこんな生活にはうんざりなんで!!」


 そんな二人の言葉に、佐野が「そうか……」と呟いた途端、彼らの頬にポタリと水滴が落ちた。雨漏りだろうか? だが、今日は雨も降っていない。不思議に思った二人が顔を上げた瞬間、天井にへばりついていた巨大な粘液の塊が、彼らの顔面にべちゃりと付着した。


「うぉっ!?」


「な、なんっ……、もがっ!!」


 二人は顔に纏わりついた粘液を、反射的に両手で拭おうとしたがそんな隙も与えず、スライムは彼らの喉奥を目指し、口内に潜り込んだ。呼吸のできない苦しさと、スライム特有の生臭さと苦みが口の中に広がっていく。龍も修平も必死に抵抗を試みるが、ドロドロとした粘液は彼らの口腔内に容赦なく侵入していく。龍は立ちすくんだまま指先を忙しなく動かしながら、修平はうずくまった状態で頭を抱えながら、ただひたすらに悶絶し続けている。


「お前らッ!! そいつを飲み込め!!」と風岡が叫んだときにはもうすでに手遅れで。二人はスライムをゴクリと音を立てて飲み下してしまった。


「「……あ゛っ♥ あ゛ぁっ……♥♥」」


 高校生離れした肉体を持つ二人が、ビクンビクンと全身を痙攣させながら、床に崩れ落ちていく。その股間には湿り気が見て取れる。そして床のあちこちには水たまりができており、そこから立ち上るアンモニア臭が風岡と佐野の鼻腔をくすぐった。


「あ゛……、お゛っ♥ お゛ほっ♥♥」


「うぁ……、あひ♥ んぉおお゛ぉぉッ♥♥」


 彼らが白目を剥き、体を震わせていたのもほんの少しの間だった。再び瞳に生気を宿した二人は、風岡の前に跪くと、恍惚とした表情で彼を見上げ、「「風岡せんせぇ……♥♥」」と媚びた声で呟いた。


「……よし! もうお前たちは立派な俺たちの仲間だっ!!」


「はいっ♥」と二人は元気よく返事する。


「関本龍、身長187センチ、103キロ。ズル剥けチンポで、ひとつ年下の彼女がいるっす!」


「穂高修平、身長189センチ、110キロ。仮性包茎で、彼女無しの童貞っす!!」


「うむ、二人とも極上の肉体だ。そして今後の我々の使命は、人間との共存である。こんなにも魅力的な竿と穴を持つ存在こそ、我々スライムの器に相応しい。人間を脅かすモンスターどもは、全力でぶっ飛ばしていくぞっ!」


 四人は互いに視線を交え、頷き合った。こうして龍も修平も、そのたくましい身体を別の存在に譲り渡した。スライムの精鋭部隊であった二体。前もってガンマやレグロと、人間の人体の知識を共有していたそれらが、高校生の肉体を乗っ取ることはもはや造作もないことだった。性欲旺盛な高校生二人のチンポは、肉体を乗っ取られるというありえない状況にギンギンに勃起しており、亀頭の先端からは我慢汁がドクドクと溢れ出している。


「おっ! 二人ともさっそくヤる気満々だな!! それじゃあ今日は、お前らにオナニーと雄セックスの特別授業をしないとな♥」


 嬉々として微笑んだ風岡の言葉に、龍も修平も顔をさらに紅潮させ、ニタニタと笑みをこぼす。四人は円陣を組むようにして肩を抱くと、その中心で反り返った硬い四本のチンポを擦り合わせた。


(了)

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Comments

黒竜Leo

スライムの侵攻は色んな展開になれるんで素敵です! もし射精=スライムの分裂活動になったら、眷属も増やし放題ですぐパニックになりますね。

ムチユキ

とりあえず、数日で学校内はスライムに乗っ取られた人間ばかりになって、風岡のヒーロー仲間たちも一人ずつ肉体を乗っ取られていく予定です(笑)