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前回のエロゲ史概論の続き。

軽くエロゲ史を年表ごとに振り返ってみましょう。

1980年代…脱衣麻雀が流行る

1990年代…PC普及草創期

1992年…「同級生」(エルフ)

1994年…「ときめきメモリアル」※家庭用ゲーム機

1995年…Windows95

1996年…「雫」(Leaf)発売

1997年…「To Heart」(Leaf)発売

1998年…「One」(tactics)発売

1999年…「Kanon」(Key)発売

2000年…「Air」(Key)発売

【2人の天才の登場】

Keyの登場によりエロゲ業界は新たな時代へ移行した。エロゲにも人を感動させるようなシナリオが重要視されるようになったのだ。しかしながら麻枝准を抱えるKey以外そこまで凝ったシナリオを書けるライターはエロゲ業界にはなかなかいなかった。

当時はパソコンの普及により紙からパソコンへシナリオライターや小説家はジョブチェンジしていった時代。アマチュア小説家は小説サイトで小説を書きまくり、発表し、CD-ROMに書き込んでそれを販売することも可能となっていた。

発表の仕方は様々だがそれをエロゲとして発表したのが、奈須きのこ氏である。

2000年に「月姫」(TYPE-MOON)が発表される。そう、TYPE-MOON(型月)は元々は同人サークルだったのだ。

型月の文章量や表現は他のエロゲを凌駕しており、Keyのシナリオ重視のエロゲで目も肥えていたのもあるだろうが、"読み応えのあるエロゲ"をやりたかったプレイヤー達に刺さりに刺さった。結局月姫は同人ゲームながら10万本売る大ヒットとなった。

そしてこの月姫に感化して作られたのが、「ひぐらしの鳴く頃に」である。書いたのは竜騎士07氏。

ひぐらしの鳴く頃にはエロゲではないが、同人サークルとしての発表からメガヒットというところは型月と同じである。

【エロゲ業界のピークと衰退】

遡ること1999年に児ポ法が初めて制定された。これによってエロゲ業界は規制をかけられることになる。

それにも負けずに、2002年に「D.C.」(CIRCUS)などが発売されるなどエロゲ業界はメーカーごとに作風を定着させ、それぞれのファン層を獲得していくことになる。

しかしエロゲメーカーの勃興とほとんど時を同じくしてパソコンの高性能化、家庭のインターネットの普及、掲示板、SNSの登場により、違法ダウンロードやプレイ動画の無料公開など、販売被害が続出していくことにもなる。

また、他社との作風を出すために開発に時間や金がかかり、2006年の「ef - a fairy tale of the two.」(minori)などはアニメーション多様による発売延期の繰り返しなどもよくあった。

またスマホの普及と日本経済の悪化も若者のエロゲ離れに拍車をかけ、通常1タイトル1万円ほどするエロゲを買おうとする若者は減ってきているのが現状だ。

そのためエロゲ市場自体は2002年をピークに縮小の一途を辿っている。

エロゲファンも数が減っており、一時期隆盛を極めたLeafやKeyもコミケのジャンルコードから消えた。

麻枝氏は音楽やアニメ原作に力を入れており、Keyにいるがエロゲ制作にはほとんど口を出しておらず、看板絵師だった樋上いたる氏ももうKeyには在籍していない。

これからもエロゲの斜陽傾向は、残念ながら続いてしまうのだろう。

しかしながら私は今や少なくなったエロゲ作品を買い続け、今も色んな作品を楽しませて頂いている。

それはこれからも変わらずにいたいと思う。

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