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私は江戸時代が日本最盛期であったと信じて疑わない。

技術革新とか進化のイメージで、過去というものは悪いとか古臭いとか前時代的な物とかおもわれがちであるが、大間違いである。

そもそも明治維新が江戸時代をそういう悪い方向に印象操作したというのは、前のブログのフェノロサが日本文化を救った話で紹介した通り。

江戸時代が世界でもトップクラスに進んだ社会であったという理由をいくつか紹介する。

1.江戸時代の識字率は驚異の90%超え

有名な話ですね。武士はほぼ100%、文字の読み書きは出来たし農民でさえ文字の読み書きは出来ました。当時の農民の日記や帳簿が見つかっているのがその証拠。

では同時代(19世紀)のイギリスやフランスの識字率はいくらかというと、20~30%です。しかも読み書きなどの教育をされるのは貴族の男子のみです。農民や女子は読み書き出来ません、教えてももらえません。

そのため就学率も1~2%と極めて低いです。

江戸時代の日本の就学率はなんと驚異の80%超。

これは寺子屋という誰でも入学できて誰でも学べる教育環境があったからです。

大坂の陣以降、武士は本業である"戦う"ことが無くなり、食べていくのに困るようになります。一部の武士は各藩に仕官したり農民や町人になることで食いつないでいきました。

更に幕府の大名統制もあり潰れる藩もあり、多くの浪人が出ました。その中で人に物を教えて食っていこうと考える武士も出てきます。それが寺子屋の始まりです。

食うのに困っていたので授業料はお金でなく食べ物であったことが多かったようです。

2. 世界初の年金保険制度を作る

島原の乱(1637年)以降、幕府や藩は、農民が倒れたら年貢(米)を納めてもらってる幕府や藩も共倒れするという危機感が生まれます。

まず善政を敷いたのが会津藩の保科正之です。

彼は農民第一の政策を掲げ、今まででは考えられなかった、

・年金制度(90歳超えた民衆(身分問わず)には玄米5合が毎日与えられた)

・保険制度(会津藩にやってきた行商人が病気になれば医療費は全額藩持ち)

・米の備蓄(緊急時災害対策)

などを行います。

年金や保険制度は世界初の試みです。

ヨーロッパで年金制度が出来るのは、19世紀のドイツのビスマルク時代からです。それよりも200年も早く会津藩主:保科正之が実行しているのです。

3.世界初の福祉政策

1685年に5代将軍が始めた生類憐みの令。後年の新井白石などから天下の悪法と呼ばれた有名な法律ですが、それは悪い側面しか見ていないからです。

確かに国家予算を犬の保護などに割かれるなどやりすぎなところもありました。

画期的だったのは、追加法令の1690年の捨て子禁止令です。これ以前は食い扶持を減らす捨て子や、病人の放逐、老人を放逐する所謂姥捨て山などは当然だったのですが綱吉はそれらを一切禁止にしました。破れば遠島、ひどい場合は死罪もありました。

またこれにより野犬が減り民衆が怪我をすることなども無くなったというのも良い側面でしょう。

ちなみにヨーロッパで福祉政策が出来るのは1911年のイギリスの国民保険法からです。

4.世界最先端だった環境対策

イギリスやフランスの貴婦人や黒いドレスや常に日傘を差して歩いてるイメージは無いでしょうか? あれ、実は空から降って来る大便や小便から守るためです。

当時のイギリスやフランスの家にはトイレがありません。あってもよく詰まっていたようです。そのため外から投げ捨てる人が続出しました。

19世紀のイギリスは産業革命に成功し、世界一の工業立国となりました。その弊害として環境面は一気に悪化しました。川は泥だらけ、煤煙と馬糞の霧が立ち込め、日中でも暗い生活でした。

1858年の日本の開国以降、多くの外国人が日本を訪れますが、いずれの外国人も驚愕しています。なんと綺麗な国なんだろうと。

日本は農耕民族であったため、川が如何に作物の収穫に影響があるか知っていました。そのため江戸では早い段階から治水工事が進みます。その代表的なのが1653年に作られた玉川上水です。

玉川から流れる水を江戸全域に行き渡らせ誰でも水を使えるようにしました。江戸は埋めたて地なので井戸水は無く、ほとんどが玉川から引っ張ってきてました。現代でも江戸時代に作られた下水管を利用しているところがあります。何がすごいってしっかり飲み水に出来るように泥や汚れをこしとる装置まで作って利用しています。水道代も今より安く…というより家賃とセットだったのですが、現在の価値で月平均約20円ほどでした。

当然ですが都市全域に水を行き渡らせてるような国は世界史上見ても日本だけです。

ちなみに世界初の水洗便所は甲斐の戦国大名:武田信玄が作ったとされています。

またヨーロッパでは投げ捨てられていた大便や小便は、日本では肥料となりました。

そのため大便の売買まで行われていました。非常に貴重なものとして扱っていたのです。

とまぁ詳しく上げたらキリがないのですが、江戸時代が日本最盛期である理由を述べてきました。ちなみにまだまだあります。

・浮世絵は印象派絵画のさきがけにもなった とか

・貨幣経済に切り替えようとして失敗した(時代を先取りすぎ) とか

・天文学が中国やヨーロッパと同等、もしくはそれ以上の技術を持ってた とか

・世界初の全身麻酔を行ったり医療が発達していた とか

・世界初の先物市場が大阪の堂島である とか

江戸時代で出来ていたことが現代では出来なくなっていたりする。

そういう意味では私は日本は退化しているんじゃないかと感じざるを得ないのです。

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